天神さまについて
天神さまは菅原道真公をお祀りしています。
平安時代、政敵のはかりごとによって太宰府に左遷させられた道真公は京都へ帰る夢もかなわず太宰府でなくなりました。ほどなく都では天災が続き、政敵一門に死者続出の異変が起き、それらは道真公の怨霊のなす業と恐れられました。朝廷では道真公の霊を鎮めるために北野に神社を建てて道真公を天満大自在天神・太政威徳天としてお祀りしました。
天満宮、天神さまは全国に一万余社あり、生前の道真公が学問・詩歌・文筆にすぐれていたところから進学・合格祈願の神として信仰を広く集めています。
(東京都神社庁【神社の豆知識】より)
梅の花

梅の花は、菅原道真公が愛した花です。「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」という有名な和歌にちなんでいます。
牛

菅原道真公にゆかりの深い動物で、天満宮には牛の像(撫で牛)が多く置かれています。「牛の頭を撫でると頭が良くなる」と言われています。
鶯替え神事

鶯替え神事は、梅の花が咲く時期に合わせて行われる神事であり、神前に鶯をかたどった木製の細工物を奉納し、旧年のものを新しいものに替える儀式です。この「鶯替え」の行為には、厄を払い、新しい春を迎えるという意味が込められています。
鶯は、梅の花と深い関わりを持つ鳥として知られています。菅原道真公は梅をこよなく愛しており、以下の和歌が特に有名です。
東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
(こちふかば にほひおこせよ うめのはな あるじなしとて はるなわすれそ)
道真公が大宰府へ左遷された際に詠んだ歌で、京都の梅を愛でることができなくなる寂しさを詠んでいます。これにちなんで、梅の花の近くに住む鶯もまた、天神信仰と結びついた存在とされています。